【感染×少女】愚痴吐き場【グル詳細必読】
ここで吐いてスッキリしてから楽しい雑談へどうぞ。
【守って頂きたい事】【以下必読】
※スレ乱立防止の為基本的には総合スレに書き込むようにお願いします※
※コメント上限は100迄なのでTwitterのような単レス連投ではなく1コメで行を変えて返信するとGood※
※99、100の人は次スレをなるべく埋めた事が分かるようにしてから立てましょう。数分経っても気付いてなさそうなら他の人が立ててOKです※
あくまでこの場所は感染少女関係の愚痴吐き、嘆きの場ですので全く無関係の愚痴等はご遠慮願います。
性質上ガッツリネタバレしていくのでNGな方はご注意ください。
※その他注意事項※
・たとえ話が伝わってなさそうなら早めの注釈を(誤消去防止の為)
・運営、または運営関係者のアカウント以外の画像貼り付け厳禁(他の一般ユーザーの名前が載らないよう注意を)
・怒り心頭からなってしまう過激な表現にご注意
・モザイク有無に関わらず[感染鬼]沙南&沙織、《英雄の遺骸》、『天災創造譚2 朽無しの遺骸を見る』シナリオ内に出てくる愛災、愛災の躰の全体画像投下の禁止(特に鬼妹はlobi内別グルにてlobi運営からアウト判定食らってます故)
・鬼妹以外のキャラのグロ画像(運営ツイがモザイクをかけるようなもの)はワンクッション必須
・別グル(楽しんでいる人の所)へのsage持ち出し厳禁
関連ゲーム情報
感染×少女
39
20547
感染×少女の人気攻略コミュニティ
攻略チャット【感染×少女公認】
4527
2016/11/24 16:02
グループメモ
ここは、感染×少女の攻略チャットです。
初心者質問チャット【感染×少女公認】
3704
2016/11/24 16:03
グループメモ
ここは、感染×少女の初心者質問チャットです。
雑談チャット【感染×少女公認】
2839
2016/11/24 16:02
グループメモ
ここは、感染×少女の雑談チャットです。
フレンド募集チャット【感染×少女公認】
830
2016/11/24 16:03
グループメモ
ここは、感染×少女のフレンド募集チャットです。
【総合】感染×少女【推奨:まとめ,メモの閲覧】
3124
2016/05/25 22:29
グループメモ
禁止事項 ・同じ内容の連投、荒らし、煽り、誹謗中傷等の不快感を抱かせる行為 ・過度なエロ・グロ画像を貼る行為 ・感染少女以外のアプリの宣伝 ・RMT 垢交換等の行為 ・無断でのグループ招待(LINEなど外部も含む) ・過度なキャラdis ・クッションをしないでネタバレをする行為 グループ宣伝は感染少女関連であれば認めます 違反者にはスレ削除を促すよう協力お願い致します 荒らしが来た場合は反応せずにリーダーかサブリーダーに個人チャットで知らせてください
攻略コミュニティをもっと見る
Lobi編集部おすすめ!最新ゲーム情報
【重要】サービス終了のご案内
【運営からのお知らせ】【残り2日】Yay!にアカウントの移行をお願いいたします!
【運営からのお知らせ】終了まであと6日、Yay! x Lobi 統合記念キャンペーン!
【運営からのお知らせ】Yay!登録後、アカウントの保存をお忘れなく!
【運営からのお知らせ】Yay! x Lobi 統合記念キャンペーン開催中!
創作スレその4
投稿や感想、一発ネタ、相談などお気軽にどうぞ
-
前スレ
【感染×少女】愚痴吐き場の投稿をチェック! - Lobi https://web.lobi.co/group/d8bfe314bef66bdc7bab6294173b07b5c09e66f3/chat/543395997787734016 -
スレ立て乙
次回作について書いたけど、先にストーリーテラーの話だわ
そのせいで一回だけ感染に関係ないシナリオになると思う(導入的なやつ) -
立て乙
神威さんの話に触発されて、ツヅリンの話を作成中。
キャラがいまいち把握しきれてなくて綴の話って書いたことなかったけど、神威さんのやつでようやく綴ってキャラクターを把握出来ました(ぇ -
そんなスパロボZの鈴村さんみたいな…
真面目な話すると綴というキャラの柱は愛と献身の二つ
独占欲や嫉妬は愛情の裏返しだし我が身を省みぬ過激なアプローチや行動力は愛と献身に由来する
囚人の数々のsageシナリオのことは忘れた方がいい、というか囚人は綴の独白とかもう覚えていないんじゃないだろうか? -
いっそ、声優さんに自分が感じたように好きにやって下さいって言った方がいい作品になるまでありそうだもんな
ここの書き込みみてるとつくづく思うが、囚人はキャラをまったくといっていいほど見ていないから -
あともう一つ言い忘れた
綴は自分の独占欲や嫉妬を実は自己嫌悪している、詳しくは綴チョコの解説文に書かれているよ
まあ良くも悪くも愛に正直なキャラなんで行動原理はわかりやすいしそのことから多少の道理や無茶ならこじ開けちゃうのでSSでは使いやすいキャラかも -
まぁ、設定的にそうなのはわかるんですが、本編読んでてそう見えないっていうか。あ、メインストーリーのみで見て。
ちなみに、これは綴を貶める意味はなく、囚人の書き方の話なので誤解なきよう。
鈴村さんのは調べたら確かに似たようなこと言ってますねw
まぁ、向こうは自分で演じたキャラのこと言ってるからレベルが違いますが。
自分のはピンぼけしてたのが、フォーカス合った感じですねー -
①
「ちょっと。そろそろやめとかないと、いくらケツパでも乾涸びるわよ」
感染してから初めての戦闘後、はっとした時に聞こえてきた声は嫌いな女のそんな言葉だった。
口の中に広がる鉄の匂い。
正気を取り戻すと吐き気が込み上げてきたが、あの女より多く飲んでおいて吐き出すことなど出来るわけもない。
数分前まで頭を埋め尽くした圧倒的な殺人衝動。口の中でいつまでも残る血の味。
全ての落差が不快要素のオンパレードだ。
ーーそれなのに、喉の渇きがオサマラナイ。
正気を取り戻してから、その全てを飲み込むのに一瞬では足りなかった。
こんなこと、聞いてない。
その言葉すら飲み込んで、私はようやく頭をあげた。
「すみません、サン様…」
「いいよ。甘噛が無事なら何よりだ」
そんな言葉が嬉しくて、どうにか笑みを浮かべることに成功した。
たとえそれが愛しい人のものだと分かっていても、血の匂いは吐き出したいくらい不快なものだった。実際、来栖崎ひさぎも最初の頃は吐いていたのを覚えている。
だけど、全然足りない。
相反する気持ちに頭が痛かったが、私は笑顔でそれらを表に出すことを拒否した。
ここでサンに、或いは来栖崎ひさぎに聞いておけば何か変わっただろうか。
でも、私は「甘噛綴」であり続けるために、そういった選択肢を排除した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その後、私たちは一度デパートに戻ることになった。
私は大丈夫だと主張し、一旦は鳳凰軍事学校を目指したのだが、戦闘の度に私がサン様の血を欲したため、落ち着くまでは戦闘を避けた方が良いと皆に言われてしまった。
本当にこんなことは聞いていない。
実の所、正気を取り戻しても喉の渇きが尋常ではなかった。
来栖崎はこんなものを我慢しているというのか?
最初の戦闘から時間としては5時間程度しか経過していないが、既に私は3度もサン様の血を飲んでいる。
対して来栖崎は最初の一度だけだ。
徐々に慣れるのかもしれないが、この渇きに何日経てば慣れると言うのか。
今だって、この場にいる皆を殺したくてたまらない。 -
②
「っ!?」
「甘噛、どうした?」
「いえ!何でもありませんわ」
違う。自分は喉の渇きを気にしていたはずだ。
つい10分も前に血を飲んだばかりだというのに、殺人衝動が湧くはずもない。
だけど、本当は気付いていた。
血を飲んで正気を取り戻しても、地面から生えた手が自分の足首を掴んで離さないような、ねっとりとした衝動がいつまでも離れない。
ーーコロシタイ。コロセ。
吐き気のするようなその声が、自分のものなのか、自分以外のものなのか。
それすらもうわからない。
ああ、早く誰でもいいから殺したい。
「ツヅリン、顔色悪いよ?休憩しようか?」
「樽神名さん…。いえ、大丈夫ですわ。先程いただいたサン様の体液がわたくしの中にあるのを感じていただけですから」
「ツヅリン、エロス!」
普段は言わないような冗談を口にする事で、目の前の人間を殺したい衝動から目をそらす。
「クソビッチ」
「はぁ?」
口喧嘩で少しでも気が紛れれば、と来栖崎を振り返ったが、目の前の明滅に思わずすぐに顔を背けた。
ダメだ。
気を荒ぶらせる方向で気を紛らわせるのは失敗だ。
「なによ。本当に具合でも悪いの」
「別に。大丈夫ですわ」
「ふむ…。本当にダメっぽいね。サンちゃん、ここらで休憩ーー」
樽神名さんがそう言ったのとほぼ同時。
私は前方に敵が現れたことにいち早く気付いた。
次いで来栖崎が気付いたが、それより早く私は一陣の風になって先頭を歩いていた姫片さんを追い越した。
あれなら殺しても大丈夫だ。
全部だ。全部私が殺す!
「アアア゛ア゛ァ゛ッッッ!!」
人間の声とは思えない叫び声を上げ、角から現れたゾンビをトンファーで殴りつけていく。
3…4……5………足りないッ!
ガラスが割れる音と共に、横の建物から新たにゾンビが現れると私は笑みを浮かべた。
地を蹴るほんの刹那、横から矢が飛んできてゾンビが二匹倒れる。
「チッ!」
死んだかどうかも分からないその二匹も含め、建物の中へと飛び入り、片っ端からゾンビの頭という頭を粉砕していく。
「甘噛!やり過ぎだ!そんな派手にやると、戦闘音で巨大ゾンビが来るぞ!?」
-
③
遠く、恐らく普通の人間なら戦闘音に掻き消されて聞こえなかっただろう位置から声が聞こえてくる。
その声が誰のものか分かった。言っている意味も分かった。
何が問題なのかが分からない。
巨大ゾンビが来る?願ったりではありませんの?
「ケツパ!血をやる準備しなさい!」
「分かった!」
更に激しく、建物を破壊する勢いでゾンビを殴り飛ばした私に向かって皆が駆け寄ってくる。
危ないなぁ。近くに来たら巻き込んでしまう。
ーー事故なら仕方ないですよね?
「甘噛!早く僕の血をーー!」
ズンーーという、重苦しい振動に思わず全員が同じ方向へと目をやった。
最悪だ、という誰かの呟きさえ耳に入る。
しかし、視線だけはそれを捉えて離さなかった。
「みんな、逃げーー」
樽神名さんの指示の言葉を置き去り、サン様の横をただ通り抜け、私は現れた巨大なゾンビに向けて全力で駆けた。
そして、その隣に並び駆ける姿が一つ。
邪魔だと思いかけるが、軽く頭を振ってそんな考えを振り払う。
「速攻でカタをつけるわよ。その方が早い!」
いいでしょう。どちらが先に倒すか、勝負ですわ。
それが言葉になるより前に、眼前の巨大ゾンビの腕が振り下ろされる。
それを打ち合わせたように二人は左右に避け、巨体の左右からそのまま攻撃に移る。
だが、その大きさに見合わない早い打ち下ろしが私と来栖崎を襲う。二本の腕では説明がつかない頻度だと思えば、いつの間にか巨大ゾンビの腕は六本まで増えていた。
「邪魔だァーーッ!」
全身を回転させ、力任せに振るわれる腕に向けてトンファーを叩きつけてそれを弾き飛ばす。
自分に向けられた三本の腕の内、残りの二本が同時に襲いかかるが二本なら問題もなく軽々と躱せる。
躱すと同時、腕の一本の上を走り本体へと接近するが、反対側からほぼ同じ動きで近づく影を見つける。
最短を駆けたつもりだが、それが被ると少し不満だ。
ゾンビの腕を蹴り、私は地面に向けて跳躍した。
重力と跳躍力と、その勢いを殺さずに着地の衝撃を真横に蹴り出し、弾丸のように私はゾンビへ迫った。
来栖崎はそのままゾンビの首へ、私はゾンビの胴体ど真ん中へ、それぞれの武器を叩きつける。
それで戦闘は終わりだった。
-
④
「瞬…殺…かよ」
「いやはや、言葉もないな…」
呆然とした仲間の声が聞こえる。
あのレベルのゾンビを相手にした場合の今までの戦闘時間を考えれば無理もない。
戦闘が終わった時、私は喉の渇きをふと思い出した。
だいぶマシに、いや、ほとんど感じない。
全力で戦闘を行ったことで発散出来たのだろうか。殺人衝動もいつのまにか感じなくなっていた。
これで、やっとあの人に迷惑をかけることもなくーー
「ツヅリン。おつか」
気付けば。
笑顔で駆け寄ってきた樽神名さんがダンプカーにでも轢かれたように吹っ飛んでいった。
何が。誰が?
「甘噛!」
皆の視線は私に注がれていた。
近くに敵がいるのかと思い、見渡しているとすぐ目の前に姫片さんがいた。
いつの間に?
「ちっ、シャレになんねぇぞ!」
姫片さんが鎌を振りかぶる。
そんなゆっくりとした動きで何がしたいのか、とも思うが、私にはこの動きが何のためなのかも疑問だった。
ガギン、という金属同士がぶつかる音がして、私は右手に衝撃が走ったことを知覚した。
目を向ければ、私のトンファーと来栖崎の刀がぶつかっていた。
そこまで来て、私はようやく理解が追いついた。
私が樽神名さんをトンファーで殴り飛ばし、姫片さんを攻撃しようとした時に来栖崎が間に入って攻撃を止めた。
あの声がもう聞こえない?
違う。違う!
「コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスーー!」
その声は自分が発していた。
何処かから聞こえてくるのではなく、壊れた機械のように私は殺すとだけ呟き続ける。
「邪魔!さっさと逃げなさい!」
姫片さんを庇ったことで生じた隙を私が逃すことはなかった。
全力で来栖崎を蹴り飛ばすが、流石に同類は数mの所で受け身を取り、地面へと着地する。
その時には既に私は来栖崎の目の前まで来ていた。
激しい金属音が衝撃の後に聞こえてくる。
-
⑤
(まずい!こいつ、私よりーー!)
後手に回り、体勢が悪い中で私の攻撃を受け止めた来栖崎が距離を取ろうとするのは当然だった。
蹴りーーが読まれているのは想定内。
そちらに注意が向けられた瞬間、私は刀と競っていたトンファーを力任せに押し込んだ。
反射的に刀が押し返されるのに合わせ、私は旋回させた左のトンファーを叩き込む。自分の力で体勢を崩した来栖崎はそれを躱すことも、受けることもできずに今度こそ吹き飛んだ。
「甘噛!もう止めろ!」
近くまで彼が来ていたことは知っていた。
伸ばされた手を見る。
掴みたくて。伸ばして欲しくて仕方のなかったあの人の手。
それが目の前にある。掴めば握り返してくれるはずだ。
けれど、私はそれをひらりと躱した。
そして、顔面に目掛けてトンファーをーー
ーー振り下ろすことはなかった。
本当に紙一重。当たらなかったことが奇跡のような距離で甘噛綴のトンファーは止まっていた。
「ふ、ざケっ…ルナ……ッ!」
絞り出すような声は、それまでテレビを見るような感覚でいた私が久しぶりに自分を取り戻した声だった。
腕が震える。目の前の人に殴りつけようとするそれを、私は全力で止めていた。
「甘噛……?」
「わ゛たぐしがッ、誰をコロしたどしでもッ!サン様をッ!!」
コロス
「黙りッなさ…!コロスッ、わけ…ガッ!」
目の前が真っ暗になる。
自分が何処にいるかもわからない。奥で見ることすら許さないというのか。
何処の誰が!
「甘噛!早く、僕の血を飲むんだ!そうすれば!」
その言葉に涙が溢れた。
もう、遅いのだ。それがわかる。
だから、私は小さく首を横に振った。
今、サン様の血を飲めば、正気になる前にサン様を噛み殺す。間違いなく。
それを許すことは出来ない。出来ないのだ。
明滅する視界の中、最後にその姿を正しく残しておきたかったのに、滲んだ視界は好きな人の姿を映すことすらしてくれない。
「来栖崎ひさぎィーーッ!!」
だから、私は世界で一番好きな人の手を取らずに世界で一番嫌いな女の名を叫ぶ。
「何よ」 -
⑥
隙を伺っていたのか、その声は思った以上に近くから聞こえてきた。
これは最初で最後だ。
一番したくない奴にお願いするのだ。一生でこの一度きりにしたい。
見苦しくなく、弱みを見せずに。甘噛綴は来栖崎ひさぎに絶対、みすぼらしい姿だけは見せられない。
だから、笑え。
「殺して。お願い」
「……ッ!なんで、わたしが……ッ!」
「あなたにしか」
再び、金属音が交差する。
今度は来栖崎が私に攻撃を仕掛けていた。
だが、アマガミツヅリはそれを易々と受け止める。
「来栖崎!止めるんだ!殺すな、殺さないでくれぇっ!!」
一瞬、ひさぎの力が緩む。
しかし、それはツヅリが攻撃に転じる隙を生むまでには至らなかった。
「なんで、わたしばっかり……!」
来栖崎の泣きそうな表情を見て、私の体も一瞬の硬直を見せた。
本当の本気で、私は来栖崎ひさぎが世界で一番嫌いだ。何をするでもなくあの人の一番になり、それを拒んですら見せるあいつが嫌いだ。
けれど、同じ境遇になってこの渇望の辛さが分かって、少しだけ気持ちが分かった気がする。
だから、多分私と同じ気持ちでいるであろう、私と同じ化け物であるあいつが、『殺したくない』と。そう思ってくれるだけで十分だ。
「何でもかんでも!軽々しくッ!無慈悲にッ!無責任にッ!全部……全部ッッ!」
来栖崎の攻撃がどんどん苛烈さを増す。
「わたしに押し付けんじゃないわよッッッ!!」
確かに。これは謝らねばなるまい。
そう思いながら、ツヅリは謝罪の代わりにトンファーを振り下ろそうとして、それが先程の一撃で斬り飛ばされていたことに気付く。
ならばそのまま拳でと思ってみたら、右腕は肘の辺りから不自然に垂れ下がっている。どうやら、衝撃に耐えきれずに折れてしまったらしい。
ああ、終わりか。
「サン様ッ!」
何故?
なんで、ここに来て死にたくないなどと思ってしまうのだろう?
なんで、ここに来て自分の声を取り戻すんだろう?
なんで、今更ーー
「わたくしは!あなたのことを本当にあい
END
-
長え…(自分で書いておいてなんですが)
綴が死んでしまう場面を自分なりにリテイクしてみました。
いつもは長さを気にして描写削ったりしてるんですが、今回は気にせずマシマシ。読みづらくてすみません^_^;
お時間ある時にでも読んでいただければ幸いです。 -
読んだ
あのシーンはそれこそこんな苛烈さがあっても良かったはず
そうじゃなくてもせめて、殺人衝動が抑えられなかったことはもう少し描写してもいいはずだった
囚人の中ではこんな感じなのかもしれないが、アウトプット出来てないからには意味が無いのだ
その点、kiliruさんのは必要な要素をしっかり書いてあって、描写のおかげで容易に場面を想像することが出来た
演出も良くて自分は好きだな
長さについては人のこと全く言えないし、気にならないので自分は問題無いと思う -
こういうの好き…(語彙力消失)
というかこっちなら、は?(なしてそうなった?)とかがなく普通に納得もいくし目も耳も勝手に姿とかBGMとかボイスが再生される系の長さとか文なので大変よき 好き -
kiliruさん読ませていただきました
20章リメイクか…個人的にはあの話自体なかったことにしてほしい人ですが2次創作ならまあ
…実は二連続で綴死ぬ話で結構辛いんですわ、だから綴が完膚無きまでに救われるような話を書きたい。けどかといって今書いてるの放っぽり出すわけにもいかない、うーんこの
長さについては問題ないと思いますよ!字数稼ぎしてるわけでもないですしね -
感想ありがとうございます。
当時も20章は言葉足らずに見えたので、SS書きたいなぁとは思っていたので、神威さんと被るなぁと思いつつこの題材で行きました。
最後のところは言葉が途中で途切れ、空白のままエンドってことで首チョンパに対する演出ではあるんですが、もう一つ狙いがあります。
あの後、「しています!」から、ひさぎ「殺せない…やっぱり、殺せるわけがないじゃない!」と、生存エンドに繋げることが出来るのです!
一応、この作品も残念ながら綴死亡ルートが正史になるわけですが、救済も視野に入れた構成のつもりです。
更に残念ながら、本編のひさぎの性格だとあの場面で躊躇うのが確率的に難しいので、そういう意味でもアナザールートってなってしまう…
本当は優しい設定を組み入れて、ひさぎもかなりマシな性格に修正しましたが、この辺りがキャラ崩壊しない限界。
おのれ囚人… -
ひさぎの性格はサン共々改変しちゃっていいと思います
二次にまであの性格持ち込まれても不快なだけだしそれにひさぎとサンを書けるのは囚人しかいない、もちろん悪い意味で
僕らが書こうとしても良心や常識が邪魔して偽物のひさぎになってしまうと思う -
たとえ本物がアレでもシリアス書く際にキャラ改変はポリスィーが…
まぁ、せっかくだし生存ルートの続き書いてみましょうか。
構想には入れていたものの、書くつもりはなかったので詳細は今から考えますが。死亡ルートはこれ以上書きようがないし -
noirさん
アウトプット出来てないわかる
でも一方で囚人がアウトプット出来てない理由もわかる、自分だってそうだもん
いい内容とか考えついても自分の語彙力や表現力の無さのせいでどう文章にすればいいか、どう表現すればいいかわからない時あるもん、それもしょっちゅう
そうやって自分のやりたいことをアウトプットする苦しみは元よりお偉いさんやスポンサーの意向、消費者の望む内容のリサーチと考慮、ゲームやアニメとかの複数人で制作するようなものなら制作現場への伝達や擦り合わせ、同じく現場から上がった意見なんかも考えなきゃいけないうえ納期という時間制限まであるんだからクリエイターの人達って凄いよな(囚人が凄いとは言っていない) -
本当に凄いよな…クリエイターは
でも、それがプロなのであって
プロがプロたる由縁だよな
自分も上手くアウトプット出来ていないんだと思う
他の人の見てて自分のとの違いもわかるし、まだまだ未熟だなとも思う
だからこそ、プロの仕事で作られた作品っていうのは素晴らしいのである(囚人をこの意味でのプロだとは思っていない) -
<感染×少女学園モノ1>
-6月27日、12時00分-
「雨ですわね」
「雨だなぁ」
勝負の日だった
授業は午前のみ
午後から雨なのにわざと傘を置いてきた、下着もちょっぴり背伸びした
今日は相合傘をしてから必ずお家デートコースッ──
「なぁ甘噛」
「はひ」
噛んだ、いやいやマイナスではない
可愛いポイントを稼げたかも
「相合傘しようか」
「喜んで!」
-6月27日、12時13分-
少し前にお互いの想いを伝え、そして今やっと相合傘まで辿り着いた。休日のデートは重ねているし、そろそろお泊まりデートに踏み込みたい
「明日は学校、ありませんね」
「そうだなぁ」
うわの空な返答
緊張している?
「良かったら…お家に」
「いいかも」
緊張していませんわね
もう少しくらい意識してくれたって…
-12時14分-
「綴に言う事がある」
「えっ、呼び捨てっ──」
「ごめん」
-6月27日12時35分-
最初に感じたのは冷たい地面だった
確か下校をしていて
突き飛ばされて
大きな音がして
「ぃ…や」
それは車の音で
「サン様……?」
赤いものが広がっていて
人だった物が目の前で潰れていて
それが貴方で
呼んでも
叫んでも
返事が
なくて────────
-3ヶ月と12日前『3月15日』-
剣道界で注目を集めていた高校生が交通事故で死んだ、まったく同じ時間に別の場所で爆発事故が起きた。
「パンデミック……」
これまでただの悪夢だと思っていた物が別世界の自分の記憶だと知ったのはその日、真司さんが死んだとニュースが流れたからだ。
夢に出るひさぎという少女から聞いた彼氏の名前、ただの夢にしては出来すぎだ
3月15日に、パンデミックが起きた日に死ぬなんて
「じゃあ甘噛…は……」
繋がるはずのない点と点が繋がった時、最悪の結末が見えた。
「死ぬのか…」
一目惚れをしたと言って後ろをついて回ってくる可愛い少女を死なせたくない。
僕は無謀にも運命に立ち向かう決意をした -
ミルクさんお久しぶりです&投稿乙です
続きが気になる内容…これからどう運命を変えていくのか期待です -
ホモグルのっとられちゃっタァ!
ままええわ -
ミルクさんお久しぶりです
記憶があるからそれと違う行動を取った時の変化が特に気になる
続きに期待して待ってます
接待さん
これとは別に総合スレあるやで
それはそうと、過疎ってても乗っ取りってあるんですね -
あの乗っ取った奴プロフ見るにPlagueの方と間違えてる可能性は…ないか
そっちの淫夢グルにも入ってるみたいだし勝手にグル名関係ない名前に変えてるし -
ミルクさん
並行世界ものですかね?
続きでだんだん明らかになっていきそう。待ってます。 -
感想頂けてありがたいです
ツヅリンで幸せなの書こうとしたらいつの間にか平行世界過去跳躍ストーリーになってました
続き書いてます -
kiliruさん
読ませていただきました。
ツヅリンの苦悩良い感じに出ていて素晴らしかったです。長さは全然大丈夫です。
物語いっぱい読みたい病の変態なんでw
ミルクさん
はじめまして。読ませていただきました。
続きたのしみに待ってます。
-
今さらながら、自分の書いたシナリオの総文字数です
やっぱり1万字越えです
これ単発シナリオ(多分ショート)なんだぜ
囚人の文字数自慢はシナリオの合計で語っているので、どれだけ無意味かお分かりいただけただろうか -
実際、中長編の方が短編より書くのは楽ですよね。削らなくて良いから
自分は10KB(約5000字)の短編コンペばっか参加してたのでその感覚が残ってますが。
かくいうこのあいだの20章リメイクは5000字前後のはず
当然、上級レベルでは短編と中長編の技術的な差は無いわけですが、一定までは短編で物語を過不足なく伝える技術ってのは中長編よりも高度であると思います。
あ、誤解ないよう付け足しますが、自分のレベルが高いと主張する内容ではないですよw
あくまで、文字数と文章レベルは比例しないって意見です。 -
その通りである
伝えるだけなら、事細かに説明すれば伝わりやすくなる
だからこそ高度な技術が無くても、人間は多くの言葉をかわすことで意志疎通するのである
ゆえに、文字数を誇るということは意味を成さず、重要なのはいかに読者に必要な情報を過不足無く伝えるかということ
短編の難しいところはその限られた文字数でそれを行うことなのだから
「まにかのせいで、球磨川ちゃんを思い出したから『』つけたくなったけど、僕は悪くない」 -
きっかり5000字w
もう短編コンペは7〜8年やってないけど、感覚って残るもんなんだなぁ -
お見事
身体に染み付いた感覚って意外と忘れないものらしいからね
自分は普段作品を書くことは無いからなぁ
自分も気付かないだけで別の何かではそういうのあるんかな…
ついでに、ストーリーテラーの話は(多分)後で書きなぐっておく
あまり重要じゃないだろうし、即興感覚で書いておきます -
kiliruさん
大丈夫、悪意やトラウマを植え付ける目的で書いてないというだけで囚人よりレベルが上だから
noirさん
そういうの気づくと文字数誇るのってアホらしく見えてきますよね
極端な話ああああああああああああああああああってひたすら書くだけでも文字数に入るもん -
本当にね
文字数誇るのは中身に自信が無いから
だから作業量として目に見える文字数を出してるだけ
そんなものは作品の良し悪しには関係無い
それと、kiliruさんの見てて気づいたけど、自分のは(TRPG的な説明とかあるけど)原稿用紙25枚程度にはなるんか -
それはそれとして後編投稿したら俺も文字数測ってみようかな何文字書いたか気になるし
そもそも後編の投稿がいつになるかという問題があるが -
「魔法使いが多すぎる」
~とある語り部の物語~
「最近、魔法使いが多すぎる。」
「異世界転生だとか、魔法少女だとか、魔法と魔術の区別をせずに魔法使いを名乗るものが多すぎる。」
「おや、これは失礼。お客人。」
「まさか、私の物語<こと>を知る者が出るとはね。」
「私は"次元"の魔法使い。ただの語り部だ。」
「なに、先ほどの一人言のことが聞きたいのかい?」
「いいだろう。私の自己紹介も兼ねてお教えしよう。」
「私の物語<世界>には魔法が存在した。君たちの世界とは違ってね。」
「魔法とは、世界の理(法則)から外れて起こる現象だ。それに対して魔術とは、特定の手順を追って行うことで得られる現象で、それが科学では解き明かされていないものとされる。」
「まあ、言ってしまえば、魔術とはまだ解き明かされていないだけの科学といえる。そのため、発現させるためには対価とその量に比例して規模や範囲が大きくなる。」
「最近流行りの異世界転生物の魔法というのは、大抵が魔力と呼ばれるものを媒体に発現させているだろう?」
「あれは、魔力という未知のエネルギーを魔法(厳密には魔術であるが)という形に変換しているのである。それこそ、電気を熱に変換してお湯を沸かすようにね。」
「では、魔法少女の方はどうかと言われると、魔法と言いながらいわゆるビームに変換して撃つものが多い。つまり、あれもビームというエネルギーの塊として放出しているわけだ。」
「では魔法とはどういうものかと言えば、昔は魔法といえば何でも出来るという形だっただろう?あれこそが魔法だ。」
「魔法とは魔力を変換して行うものではなく、己の理(法則)で世界の理の外から現象を起こすものだ。」
「ゆえに、例えば火を発生させると言っても、魔術なら魔力を変換して熱を発生させ、発火点に到達させることで火を起こすといった手順を踏んでいるが、魔法はただそこに火があったと世界を塗り替えるような感じで起こすのだ。」
「特殊なものでは、精霊魔法や召喚魔法、儀式魔法というのがある。」
「あれは魔力だとかに頼っていると思うかもしれない。だが、あれは自身が発現させているわけでは無いのが、ミソだ。」
「精霊に魔力を渡す代わりに魔法を発現してもらったり、儀式や召喚も高位のものに対価を支払うことで発現してもらっているのだ。」 -
「では、魔術とは何がいいのかというと、手順と対価さえ支払うことが出来れば誰でも同じように発現できるということだ。君たちが、コンロの使い方とガスや電気を必要な分だけ用意すれば火をつけることが出来るように。」
「しかし、魔法はそうはいかない。自身の法則で世界に抗うのだから個人によって出来ることや規模なども変わる。これが、魔法使いの異名として呼ばれるようになるものだ。」
「さて、ここまでずっと私は君たちに語りかけてきたわけだが、私の異名を覚えているだろうか?」
「気になるなら読み返して来るといい。」
「さて、私が魔法使いに至った経緯について軽く説明しよう。」
「私はしがない研究者だった。世界の仕組みや世界そのものについて調べていた。そして、私は世界は物語であるという結論に至った。そして、この物語は高次元の存在によって作られていると、気づいたのだ。」
「そうして、魔法使いへと至ったのが、私だ。」
ゆえに、こうやって地の文でしゃべることも出来るし、「君たち高次元の存在を認識し、語りかけることも出来る。」
「さて、そろそろ私の物語<話>は辞めにしようか。」
「ここは、感染少女の物語<世界>みたいだからね。しかし、本編ではなく、二次創作の集う場所のようだ。」
「では私は語り部として、彼女らの物語へと君たちを誘おうではないか。」
「おや?私が他の物語<世界>に行けるのが不思議なようだね。」
「なに、私は"次元"の魔法使いだ。世界が物語だと言うなら、別の物語<世界>とは本を閉じて別の本を持ってくるようなものだ。」
「私は言うなれば、しおりなんだよ。本が変わっても取り出して移動するだけ。ただ、そこにあって語るだけさ。」
「さあ、今度こそ行こうか。まずは悲惨な運命を背負った彼女の物語<世界>へ。」 -
導入のための短編と言ったな、あれは嘘だ(震え声)
まさか、1687字まで行くとは…
さて、ストーリーテラーくんの話書いたし、これからは彼に先導してもらう形で導入を書くよ
「ほう、ここがいわゆる"あとがき"か。」
「作者よ、名前が無いのも不便だ。とりあえず呼び名をくれないかね?」
物語から飛びだして来たらダメだろう。
誰か良い呼び名は思いつかないかな?
とりあえず募集してみる -
noir.さんのお話読みましたー
ぐっと惹かれる短編でございました…
呼び名は雑ですがフランス語の読み手の意
「レクトゥール」辺りは名前っぽく呼びやすいかなと
ドイツ語のレーゼリンを切って「レーゼ」なども良いかもですねぇ
(名前考えるの大好き)
漢字つかって普通に名前にするなら語り部の語りを述べるにして「述部(じゅつぶ)」とかでしょうか
主語に対しての説明文って意味の単語なので使うなら漢字はマイナーチェンジした方がいいかもです -
感想ありがとー
呼び名は確かに良さそうなの多いな
参考にさせてもらいます
一応、名前をつけずに「教授」とか、物部とかは仮名で考えてたけど、ミルクさんの方が良さそう
他の人からのも参考にして、呼び名決めようと思います -
投稿乙です
呼び名は個人的にはシンプルな名前の方がわかりやすくて良いと思います先導役ですしね
でも確かに語り部や教授とかあえて役職名で固有の名前を持たせないというのもアリかも -
綴生存ルート 〜サイドT〜
①
しています!」
最後まで、言い切れた。
悔いなんて山ほどある。だけど、終わりを前にして、想いを伝えられただけで満足だ。
しかし、いつまで経っても最後の瞬間が訪れない。
走馬灯や死の直前に起こる時間延長というわけでもなさそうだ。
カタカタという音に、大体の想像が付きつつも私は目を開けてそれを確認した。
「なにを…していますの……?」
来栖崎は刀を振り被ったままの姿勢で動きを止めていた。
たまたま意識が戻っているから良いものの、アマガミツヅリの反撃を食らっていたらどうするつもりだったのか。
いや、この状態だって長くは続くわけがない。
「ころせる、わけがないじゃない」
「……」
「殺せないわよっ!なんで、私が殺さなくちゃいけないのよぅ…」
「ばか…」
あれだけたくさんのゾンビを倒してきて。なんなら人間を相手にすることも協定前にはいくらでもあって。
躊躇う様子なんてほとんど見せなかったくせに、なんで今更、よりによって私を殺せないなんて言うんだろう。
来栖崎の涙につられて、私の右目からも涙が零れる。
「本当に。あなたは…」
最後まで私に迷惑をかけるんですから。
来栖崎ひさぎが甘噛綴を殺す理由。
そんなものはいちいち挙げていたらキリがない。
仲が悪いから。甘噛綴が感染を抑えきれなかったから。感染者を殺すのは同じ感染者くらいしか不可能だから。
だけど、一番しっくり来る理由は『来栖崎ひさぎに殺されるなら納得出来るから』だろう。
私を殺さなければ、私が皆を殺してしまう。
それは誰一人として、何より私が望まない結果だ。
そのために、来栖崎一人に私を殺せとは無茶な要求なのはわかっている。
それでもーー
視線をついと上げると、来栖崎の視線と正面からぶつかった。
「……ぐすっ…っ。わかってるわよ」
「はやく」
意識が薄れることはない。
映画か何かを見ているように、淡々と周りの人間を殺すことを当たり前と考える自らの身体を後ろから見ている感覚。
なのに、身体は自分で動かしているのだ。
意識がはっきりある頃は体を乗っ取られるような恐怖があったのに、こうなってみるとむしろそのような圧迫はなくなるのだ。 -
②
殺すことに抗う気持ちを失う。
私の中にいる何かは、私になりつつある。
私の中から恐怖すら奪われる。感染するとはこういうことなのか、と。
歓喜と共に再び殺人衝動の火が灯る。
「来栖崎!」
「!」
ようやく動き出そうとした来栖崎を牽制するようにサンの声が聞こえた。
最後のチャンスを逃したな、と頭の何処かが考える。
しかし、それはそうじゃなかった。
「僕に策がある!時間だけ稼いでくれ!!」
「さっ!?」
「マヌケ」
予想外の内容に、来栖崎の意識が一瞬外に向けられた。
化け物を殺す好機に、一歩死地に踏み込む。
右腕はまだ思うように動かないが、骨が折れているくらいならば筋肉だけで動きはカバー出来る。痛みさえ無視できれば、だが、痛みなどなんだと言うのか。
それでも、一撃の破壊力という観点から無事な左腕を来栖崎に突き刺す。
浅い。
後ろに跳んだ来栖崎は何の抵抗もなく離れた所で着地をする。
今回は追撃をしなかったのは、無駄だと思ったのか、それとも私の意思だったのか。
顔を上げた来栖崎は不敵な笑みを浮かべていた。
「ハッ!策?策ですって?今更策?どんな柵作ったっていうのよ!」
その言葉にどんな希望を見出したというのか。
生き生きとしたその顔には先程までの悲壮感は見つからなかった。
もう十分足掻いたでしょう?
もういいと諦めたはずでしょう?
もうどうにもならないと絶望したはずでしょう?
ええ。ええ、そうですわね。
もう、いいはずなのに。もう、望みなんて捨てたはずなのに。
それでもやっぱり、あの人の言葉も捨ててしまうなんて私には出来ない。出来なかった。
「覚悟しなさいよ、バカガミ!わたーーじゃないか。あいつは…最っ高に、諦めが悪いわよ!?」
気持ちはすごいわかる。わかるだけに、そのドヤ顔には一撃をぶち込みたくなるじゃないですの。
不本意だが同意だ。
来栖崎ひさぎを諦めなかったあの人が起こした奇跡を私は知っている。その人が甘噛綴を諦めないと口にしたのだ。
それなら、どうして私が先に甘噛綴であることを諦められるというのか。
とはいえ、全てが奇跡的に上手くいったとして、あのどうしようもない渇きに私は耐えられますの?
まぁ、確かに。
でも、どうでもいい。そんなことは後で考えれば済むことだ。 -
③
と、時間を稼ぐという言葉をそのまま実行しようとしているのか、来栖崎の緩い斬撃を左腕で受け止めた。
全て好都合だ。
来栖崎を殺してサン様を手に入れる。そんな望みがすぐ手の届く所にあるのだから。
「ガァ゛ァッ!」
「っつ!」
右腕も大分動くようになってきた。
折れた骨が筋肉に突き刺さる感触を無視して、全力で相手を殴りつける。
だが、コンクリートを軽々と砕く一撃でさえ、化け物相手には物足りないらしい。
本来の威力から削がれた一打は刀によって易々と逸らされる。しかし、そこに必殺の覇気はない。
相手が甘噛綴でなければ、或いは甘噛綴を殺すつもりであれば、来栖崎はその腕を切り飛ばしていただろう。
だが、今はその軌道を逸らすだけ。
致命打にならないと分かりきっている右腕で攻撃をする狙いなど一つだけだ。最初から、相手の腕が伸びる一瞬だけを狙っていた。
ゴギッ、という関節が砕ける振動が音より先につま先から伝わる。
「ッの!クソがッッッ!!」
一瞬の油断。
人間の意識が残る来栖崎の弱点だ。殺すことから時間稼ぎに意識が移ったことで攻撃も防御も気が抜けていた。
だからこそ、右腕を奪うことが出来た。
これでイーブン。
だが、刀を落とさなかった所は流石というしかない。
来栖崎も、そしてサン様も勘違いをしている。
例え来栖崎が殺そうとしなくても、私は殺すつもりだ。互いに殺すつもりで戦わなくては時間稼ぎにすら至らない。
「コロスコロスコロスコロス」
「チッ。ちょっと優しくしたら付け上がって!」
知ったことではない。
殺すつもりがあるとないとでは決定的に、絶対的に違いが生じる。
一撃の重さ、決断の早さ。
まだあなたは殺すつもりがなくて、時間を稼ぐつもりなのでしよう?
動きが一歩、いや二歩ほど早く来栖崎の懐に入る。
先程の私と同じように折れた関節を無視して来栖崎は刀を振るうが、それは間違いだ。
その腕で、この距離で、殺すつもりもなくて、刀で私の動きを止めることなどできるはずもない。
全力で距離を取るか、蹴りで迎撃すべきだったのだ。
もっとも、蹴りできたなら今度は足一本を貰う結果になっただろうが。 -
④
「!」
しかし、来栖崎を殺せるまで後少しのところで、側頭部に刺さりそうになった矢を回避する。
続き、私と来栖崎の間に割って入った鎌を大きく避けた。
「お疲れさん。選手交代だ!」
「姫片…!」
来栖崎と比べればかなり遅い斬撃だったが、次の攻撃を受けることなく私は後退を余儀なくされる。
受けてしまえば、そのタイミング丁度でどこかしらに矢が刺さる。姫片さんと三寂静さんの絶妙なコンビネーションだ。
「悪いけどな、殺す気で行かせてもらうぜ!」
「チッ!」
二人合わせても全てが来栖崎一人に劣る。
攻撃、速度、防御。
なのに、攻めに転じる事すら出来ない。確かに、二人は殺す気で私を攻撃してきていた。
前進しようとしても、後退しようとしても、悉くそのタイミングを奪われる。
視界の端に映る豹藤さんが矢を回収している姿を認め、弾切れも期待出来ないことを悟る。
だが、それでもまだ甘い。
殺すつもりの射撃は距離がある分、狙いが正確であればあるほど着弾点が読みやすい。
完全回避を捨て、最小限の動きで被弾しつつ姫片さんを攻撃。各個撃破してしまえばその後は何の支障もなくなる。
「来栖崎!!」
「わかってるわよっ!」
姫片さんの頭を越え、来栖崎の斬撃を受けて私は後退を余儀なくされた。
私が左手でトンファーを持っているのに対し、来栖崎は両手で振るうことで右腕の負傷を補う一撃だ。当然、押し合いに勝つ見込みはない。
その時に私が零したものは、笑みだったのか、或いは落胆の嘆息だったのか。
ここに至っても、来栖崎の一撃には殺意はなかった。
まともに受けられないのなら逸らせばいい。
そのままの動きで身体を半回転させ、私は来栖崎に回し蹴りを食らわせる。
来栖崎が吹っとんだ先には姫片さんがいて、二人はもつれ合って瓦礫の中に倒れこんだ。
飛んできた矢を右手で掴む。
「甘噛ぃーーーーッ!!」
最後の矢。
ただ真っ直ぐ、愚直に走りこんでくるあの人を殴り殺せば茶番は終わりだ。
甘噛綴を救う策などなかったのだ、と。嘲けりを以ってアマガミツヅリが両脚に力を込める。
私には既に私を止める力など残っていない。
彼を守る盾は使い切られた。
彼に当たることを恐れた威嚇の矢など気に留める必要もない。 -
⑤
タンッ、と。
気付いた時には、乾いた音と同時に片足の力が抜ける。
矢よりも速い弾が私の膝を撃ち抜いた。
殺すことしか頭になかった化け物の欠点だ。矢の数も数えることが出来ていなかった。
続く二射目は軽く躱すが、大きく動くことは出来なかった。
そしてーー
「甘噛!!」
一番警戒をしておらず、最も恐れていた最後の一撃が抱き着くように私に飛び付いた。
普通であれば押し倒されたかもしれない体格差でも、今ならば小型犬がじゃれついたくらいのものだ。
しかし、振り解こうとして、出来なかった。
ただの人間の全力がそんなに強いわけがないというのに。
「血を!飲むんだ!」
「ウヴ…」
全力でしがみつくサン様が肩を見えるように差し出す。
そこに噛み付けば、救われるだろうか。
いや、噛みちぎるのがオチだ。
片手だけでも振り解き、その肩に振り下ろした。
「ウヴァ!」
「ぐっ…!」
嫌な感触が伝わる。
こうなることだけは避けたかったはずなのに。
誰か。
来栖崎はいい加減起き上がらないのか。
他の誰でもいい。
私をーー
「このっ!」
え、
「ん…んんっ」
確かに時間が止まった。
キス、だ。
サン様が、私の唇に唇を重ねて。
え?
意識が一瞬にして戻される。
それは、ずっと望んでいたものだけが原因ではなく、重ねた口から押し流されて入ってくる熱いものも理由だ。
けれど、混乱に理解が追いつかない。
え。というか、舌……? -
⑥
「んっ……」
永遠とも思える時間を経て、ぼんやりと意識が浮上する感覚の後に私はサン様とキスをしている自分に気が付いた。
「気が付いたか?」
「ひゃっ!?」
驚き過ぎて、飛ぶように離れてしまった。
は、え、なん?
何がどうなって私とサン様が…?
「え、甘噛?」
「でも、夢ならもう一度くらい」
「調子に乗るな」
「いたっ!」
頭を誰かに叩かれて、ようやくこれが現実だと気付く。
ということは、私は生きて…?
振り返れば、不機嫌そうに私を見る来栖崎やポートラルの皆さんの姿がある。
「わたくしの夢なら、来栖崎さんがこの場にいるはずがない。では、やはり現実?」
「こいつ、散々迷惑かけておいて…!」
「冗談ですわ」
一度は死んだと思ったのだ。生きているという事実は、並大抵の苦労の結果ではないことはすぐにわかる。
泣きそうになる目頭を軽く振って、それでも堪えきれずに思わず下を向いてしまう。
「皆さま。ありがとう……、ございます…っ」
「甘噛…」
そして、一番聞きたかった声が近くから聞こえる。
「サン様…」
「甘噛が無事で良かった」
「全てサン様のおかーー」
振り向いたのと、その姿が倒れるのはほぼ同時だった。
呆然と、ただ見下ろすしかなかったその顔はあまりにも白くーー
「サン……様?」
(エピローグへ続く) -
えー、残りはサイドSとエピローグの二話になります。
残り二話はもうちょい短くなるかなー… -
皆で力を合わせて綴を救う…本編がこれだったなら…(涙目になる)
残りも待ってます -
どうしてこうならなかったのだろう…(血涙)
最後まで楽しみです -
どもですー。完結まで頑張ります。
サイドSが一番大変そうですが、サイドTで流れの大筋決められたので、あとはなんとかなると思います。
サン君をキスまで持っていくのにどれだけ自分とポートラルの面々が苦労したか…
こいつ死に過ぎー
あれです。SLGの中盤で、LV1の村人を無事に逃がすミッションみたいなやつです。
没案ではアヤネル頼み過ぎて攻撃対象変更されてアヤネルが撃墜されたり、サン君が瓦礫でコケてる間に片栗粉が撃破されたりと、ご覧の有様だよ状態w
…あれれー?
ポートラルメンバーに一人だけ救出作戦に参加してない奴がいるぞー?
大丈夫。忘れたわけじゃない(笑) -
noirさん、読みましたー
ヤミと魔法と本の旅人っていう超絶古いアニメを思い出しました。詳しい内容はほとんど覚えてないけど
自分は人物やタイトルのネーミングは非常に苦手なので全然思いつかないDEATH
それこそ自分の書いた話なら、「観測者」とか名付けてしまうくらいに。
やだ。私のセンス、囚人並…?
まぁ、それはともかく皆さん言ってるように、固有名詞じゃなくて役職や立ち位置の名前の方が先入観与えずに良さげですよねー -
kiliruさんのも今読みました
いや、本当になんでこうならなかった
謎が残ってるけど、それもサイドSでしっかり回収されるだろうし、全員にしっかり役割を与えようとしてるのも囚人と違ってて素晴らしいと思う
続き期待してます
ストーリーテラーくんは名前より肩書きとかにした方が呼びやすいし、想像の余地が残るかなぁ
それに、ミステリアスな感じとかも出るんかな -
サイドTでは見えてない部分はサイドSと、あと一部はエピローグで大体回収出来るよう擦り合わせる予定です
まぁ、大体w
あと、ストーリーテラーの固有名を具体的にしないメリットとしては、途中で別人が一部登場していても自然にミスリードが狙えます。
そんな感じの別人ミスリードしまくってる那須きのこ著のDDDっていう小説があります。
読んだことがなければ超オススメです。特にnoirさんは気にいるんじゃないかなー、と
全4巻で2巻までしか出てなくて、権利の関係で続刊が絶望的とか、同じ理由で中古でしか手に入らなそうとか、問題はありますが2巻まででも面白いですよー -
ほほう
名前だけは聞いたことあったけど、読んだこと無いな
オススメされたし、入手する機会があれば読んでみようかな -
シナリオ案後編投稿します
今回もゲーム的解説があります -
感染少女序盤シナリオ案・後編
千々切の件から次の日、ポートラル内で再び会議が開かれた
会議内容はあの異形のゾンビについてだ。並外れた生命力と戦闘能力、奴を倒さない限りポートラルに真の安寧は訪れないということは誰の目から見ても明らかだった
奴を倒せない理由は簡単だ、奴の生命力に阻まれ攻撃してもトドメを刺すことができないのだ
「ならもっと強い武器があれば…」
主人公は新渚輪区の地図のあるポイントを指す
雷電重工、国内屈指の重機メーカーであり同時に兵器の生産、開発も手掛ける軍事企業でもある
その雷電重工の兵器工場がこの新渚輪区に存在するのだ、その場所は新渚輪区の南西端、このポートラルが新渚輪区の南東端にあるので反対側になる
あの異形のゾンビのせいで半端に終わったとはいえ以前の掃討作戦ではかなりの数のゾンビを掃討した。今ならばこの距離を移動することも可能だろう
雷電重工は政府軍に兵器を卸すほどの企業だ、それこそ奴を倒せるような兵器も存在するかもしれない
異形のゾンビを倒すための手がかりを求め主人公達は雷電重工の兵器工場へ行くことに決定する
またいつまでも異形のゾンビと呼ぶことも何なので他にもああいった異形化したゾンビが出現することも考え異形化したゾンビのことを変異体と呼ぶことも決まった
「以後あの異形のゾンビを変異体と呼称する!」
-
主人公がいない間のポートラルの防衛をまきなたち防衛班に任せポートラルを出発する主人公たち
「リーダーがいない間は私たちに任せて!」
前回の掃討作戦で数を減らしたとはいえゾンビとの遭遇はなくならなかった、襲いかかってくるゾンビたちを倒しながら進んでいく主人公たち
その途中で開けた広場に出る、辺りにゾンビの気配は感じられずまたそういった感覚に敏感なやちるもこの辺りからは何も感じないと言う
「やちるが言うなら安心だな」
この先何があるかわからない、ここが安全な場所なら休めるうちに休んでおこうということで少し休憩を取ることに
休憩する仲間たち、仲間たちはそれぞれでグループを作っているようだ
主人公も休憩することにしたが誰かの輪に加わっても良いかもしれない
選択肢
綴&礼音のところに行く
やちる&栗子のところに行く
アド&百喰のところに行く
一人で過ごす
選んだ選択肢によって会話イベントが発生、選ばれた二人の好感度が上昇する、一人で過ごすを選ぶとイベントなし&好感度変動なし
一人で過ごすはさっさとゲームを進めたい人や第二章以降に登場するメインキャラのために他のキャラの好感度上昇を抑えたい人用の選択肢
-
会話イベントそれぞれの概要
綴礼音を選んだ場合
綴と礼音、二人のところへ主人公が行くと綴が礼音から何やら教えを請うている姿を見る
何を教わっているのかと聞くとレディとしてのマナーや立ち振る舞いについて学んでいるのだと綴は答える
綴は礼音のことを容姿といい立ち振る舞いといい理想の女性だと思っているらしくそれどころか礼音のことをお姉様と呼び慕っているのだという
またそんな綴に対し礼音の方もまんざらでもないらしくこうした時間を見つけてはマナー等について教えているのだとか
この時主人公は礼音が名家のお嬢様であることも知る、ポートラルでの生活はパンデミック前は想像できないものばかりで不謹慎だが今の日々に新鮮さと充実感を得ているとも礼音は語る
「いつか三静寂お姉様みたいな素敵な女性になりますから待っていてくださいね〇〇様♡」
綴の相変わらずのストレートな好意にどうすれば良いか回答に困る主人公であった
やちる栗子を選んだ場合
やちると栗子のところに主人公が向かうと二人の方から声をかけてきた、そのまま二人と他愛の無い会話をする主人公、その時ふと疑問に思ったことを聞いてみることにした
「やちるってさ、どうしてそんなに感覚が鋭いんだ?」
二人の語るところによるとやちるの感覚の鋭敏さは生まれつきのものでありあまりに感覚が鋭敏すぎて服の感触すら不快に感じてしまうほどなのだという
だが一方でその感覚の鋭さからスポーツの才能は高くフィギュアスケートでは五輪に出場したこともあるのだという
そう言えば名前を聞いたことがある気がすると返す主人公に対し栗子はやちるのことをその程度しか知らないなんてと食いついてくる
結局時間いっぱい栗子のやちる自慢を聞かされる主人公なのであった
アド百喰を選んだ場合
アドと百喰のところに行くと二人はどうやら何か話し込んでいるようだ
二人に何を話しているのか尋ねてみる主人公、するとちょうど良いところに来たとアドは言う
二人はあの変異体を倒すことに成功した後のポートラルの活動や展望について話していたのだという
「話がまとまったらいずれ貴方に進言しようと思っていたのですが…」
主人公も交えて三人でポートラルの今後について話し合う、二人の目には確かな希望が宿っていた
この光を消してはいけないと主人公は心に誓うのだった -
休憩を終え再び進む一行、襲いかかるゾンビたちを倒しつつ進みついに目的地の工場の前へとたどり着くが…
「あれは!?」
工場の前にはあの変異体がいた、既にあちらはこちらに気づいておりこちらに近づいてきている
「もう目の前なのに!」
「向こうはやる気だ、こっちもやるしかない!」
ボス戦、嵐山静香
嵐山静香に一定量ダメージを与える、または一定ターン経過で戦闘終了
変異体に攻撃を仕掛けるもやはり尋常じゃない生命力に阻まれ止めを刺すことができない主人公たち
「このままじゃ…!」
最悪の結末が頭をよぎったその瞬間突如工場の方角から光の弾が飛び変異体の身体を貫く!
「!?、!?!?」
自身の身体を貫くほどの威力の攻撃にたまらず逃げ出していく変異体、何が起きたのかと主人公たちが驚くとその時工場の方から一人の少女が歩いてくる
「大丈夫?生きてる?」
その手には光のラインが走った武器が握られ同じように身体には光のラインが走ったスーツが着用されていた
ひとまず工場の中に案内される主人公たち、そこで互いに自己紹介をする
彼女の名は鷺宮佳穂、雷電重工の社員でありパンデミック以降一人でここにこもって暮らしていたという
-
「今までずっと一人で!?信じられない…」
驚くアドたちをよそに主人公は佳穂に質問する
「なあ、その武器は一体?」
「ああこれ?フォトンルミナス機構を搭載した銃よ」
「フォトンルミナス機構?」
佳穂は説明する、フォトンルミナス機構とは雷電重工で開発されていた新機構、詳しい原理は兵器については専門外の主人公たちの頭では理解できなかったがこれを用いた武器防具はその攻撃力、防御力が飛躍的に伸びまた靴や手袋等に用いれば身体能力も強化されるという優れものということは理解できた
それだけ強力なものならあの変異体だってきっと…
「あの変異体を貫くほどの威力を出せるとは確かに凄い武器だな、これだけ強力なら君が一人で生き延びられたのも頷ける」
「なあ佳穂、その武器を譲ってくれないか?あの変異体を倒すのに必要なんだ」
「いいけどこれもう使えないよ?今ので壊れちゃったしメンテ用のパーツももう無いし」
「え?それじゃあどうすれば…」
「要はフォトンルミナス機構が組み込まれた装備があればいいんでしょ?私作れるよ」
「本当か!?」
「もちろん、兵器オタクなめんじゃないわよ、その代わり私もそのポートラルに連れてってくれないかな?ずっと一人って案外応えたのよ」
「そういうことなら歓迎だよ、よろしくな佳穂!」
佳穂の提案を快諾しポートラルに受け入れることを決める主人公たち、その後主人公たちはポートラルから工場に人を呼び佳穂の指示のもと製作に必要な機材や材料のポートラルへの運び込みを行なった
運び込みが終わった後佳穂は早速作業に取り掛かり始める
それから少し経ったある日、見張りをしていたメンバーから主人公のもとに報告が届く
「リーダー!あの時の変異体です!あの時と同じようにゾンビの群れを引き連れています!」
-
ついにこの時が来た、主人公は佳穂の所へ向かう、佳穂の所には既に綴はじめ戦闘班や防衛班のメンバーが集まっていた
「来たねリーダー、武具へのフォトンルミナス機構の組込、全員分完了してるよ。ただ…」
「ただ?」
「やっぱり武器も防具も想定通りの性能が出ない、材料の質が悪いんだ。どれも強度や柔軟性等材質面で限界が出てる、これが軍用の特殊カーボンやチタン製の装備だったらまた違うんだろうけどね」
「つまりはあの時の銃ほどの威力は出ないと?」
「でも大丈夫、それでも普通の武器とは比較にならないはずだから、ちょっと試してみて」
そう言って百喰に銃を渡す佳穂、百喰は試し撃ち用に佳穂が設置した案山子に銃を撃つ
「これは!?念のために機構の出力は絞っていたのに!」
案山子は銃弾が命中した胴体を中心に砕け散っていた
「これで想定通りじゃないって…」
「うん、想定通りじゃない。でももしもっと質の良い材料さえあればこれ以上の威力が出せるはず」
「つまりは…もっと質の良い素材さえ手に入ればより強力な装備が作れると」
「そういうこと、まあそれもこの戦いに生き残れればだけど」
システム、装備品の改造、強化が解禁される
その後メンバーはそれぞれ佳穂から武具を受け取っていきポートラル防衛のため各自の持ち場へと着いていく
二度目の防衛戦の幕が上がった
ポートラル防衛戦開始、防衛戦は通常の戦闘と異なりウェーブごとに区分けされており敵を全滅させる、または一定ターン経過で強制終了し次のウェーブへ移行する。また時折出撃していないキャラからバフやデバフ、攻撃などの支援を受けることがある(設定的には出撃していないキャラは別方面の防衛を担当しておりその方面の防衛に余裕ができたので一時的に支援しに来ているという設定)
防衛戦終了時クリアターン数や殲滅率に応じてランク付けがされランクによってクリア後の報酬が決まる
-
前回以上の数のゾンビが押し寄せて来るも強化された武具と主人公の能力で凌いでいく、そしてついに変異体が現れる
最終ウェーブ、嵐山静香戦
主人公たちは変異体相手に攻撃を続ける。そしてついに変異体は倒れ伏し動かなくなった
「や、やったぞ!」
その場にいた皆が歓声を上げた、ついにポートラルにとって最大の脅威であった変異体を倒すことに成功したのだ。
防衛戦終了後、ポートラルでは主人公の指揮のもと倒したゾンビの死体も含めた後片付けが行われていた
「嵐山さん!?まさかそんな!?」
突然声を上げたのはまきなであった、何があったと聞く主人公、髪で隠れていた変異体の顔を見てまきなは気づいたのだという
あの変異体の正体は嵐山静香、パンデミック前に千々切乙歌の犯行現場を目撃した唯一の人物であり警察が聴取を行おうとしていた人物そのものだという
彼女は千々切に自分の家族を殺されて心に深い傷を負いそのために自分が付いていたとまきなは語る
「まさか…まさかこんな姿になるなんて…!嵐山さん…!」
その日の夜、主人公は考える。まきなはあの後主人公に対し語ってくれた。事件直後心を閉ざしていた彼女を懸命に助けようとしたことや彼女から聞いた家族を殺された嘆きの叫びと家族との思い出を
「あの変異体も元はそういう人だったんだ、泣いたり笑ったりしてた普通の人だったんだ。いや、それだけじゃない」
この新渚輪区のゾンビたち全ては元はそういう普通の人だったんだ、そして誰かにとってはきっと大切な人だったんだと考え始める主人公
ゾンビを生み出すウイルスが自然に産まれたものなのかそれとも誰かが作り出し流したものなのかはわからない、でももし後者だとしたら…
多くの人々の命や想いを踏み躙ったそいつを許すわけにはいかない
主人公は一人想うのだった
第1章、完 -
はい、これにて序盤シナリオ案ようやくの完結です。まさかこれほど長くなるとは自分でも思いませんでした
元々はこの嵐山静香って初の変異体なのにひさぎSUGEEE!!!の踏み台にされるだけで勿体ないな。せや!この嵐山を有効活用するシナリオリメイク案書いたろ!ついでにPC版汚されたくないし設定切り離したろ!
↓
ここを変えたらこうなってここを変えたら辻褄合わせるためにこうなって…アレ?PC版どころか囚人版の面影すら無くね?
↓
もういっそ完全独自設定と言い張ってやるか!どうせ二次創作だしな!(最低の言い訳)←イマココ
という行き当たりバッタリの末にこうなっちゃいました。
今回の話では変異体は何が脅威なのかというのを考えた結果生命力という方向に行きつきました。真綾の野望である不老不死とも絡められると思いましたし(今作の真綾は不老不死はあくまで目標の一つでしかないですがね)
雷電重工は原作の風間重工にあたる企業です。風の反対だから雷だろという安直なネーミング、また新渚輪区という地名も切り離しの一環です、こっち渚輪大橋等が存在しない完全な孤島です
嵐山を倒す鍵となったフォトンルミナス機構はあの大荒れした初の超越武器、綴のトンファーの解説から拝借しました
また選択肢の内容でツヅネルがああいう関係になっているのってツヅリストアヤネリストの皆様から見てどうですかね?
-
最後にこうして一通り書けたので一応の本作のコンセプトを
・難読は名前だけで充分、用語や表現はなるべく平易なものを心がける
・敵含め無意味にキャラは殺さない
・どこかで見たようなありきたりな内容、展開を心がける(斬新と称して誰も望まないシナリオを書く囚人への意趣返し)
・ゲームシナリオであることを意識する、同時にユーザーが安心できる内容を心がける(プレイアブルキャラは殺さない等)
・それらの一環で話を重たくしすぎないことを心がける
今後についてですがあくまでも序盤リメイク案なので第2章以降の展開については書くかわかりません、それにこのまま行くと更に原作から乖離しちゃいますしねただでさえキャラ設定とかねつ造しまくりなのに
一応今後のこと言うと前半で「お姉ちゃん…」と言い残して死んだあの研究員は実は柩で第2章ではそれがきっかけで屍と和解する予定でした
どうせ雑に扱われてるし姿形も当時はわからんかったし有効活用してもええやろなんて思っていたらあんなロリだなんて思っておらんかったよついでに言えば水着屍持ってなかったから屍の妹に対する認識なんて知らなかったし
なんだかんだでプロットや設定ぐらいなら投げるかもしれないししないかもしれない
以上自分語り兼言い訳終わり! -
ついでに文字数、案外少なかった
-
乙
自分は乖離してもいいとは思う
というよりも、自分が今から書こうとしてるのがそもそも完全に別の話になりそうなので…
あと、個人的な意見
鷲宮のスタンスは協力的だけど、装備の強化は金を取る方にした方がいいんじゃないかな
ビジネスライクな関係って感じ
ゲーム的にも強化にゲーム内マネーが必要な理由になるから -
noirさん
お金の問題は確かに言われてみればそうである、一人じゃ気づかなかったよ
こういう指摘助かる、ゲーム的に改造にお金が必要な理由の説明は必要ですもんね -
「やあ、お客人。」
「私だ。"次元"の魔法使いだ。」
「ここは幕間、物語<世界>と物語<世界>の狭間だ。」
「今回はまだ物語<世界>にたどり着いていないのでね。」
「そこで前に募集した呼び名を決めたので発表しようと思う。」
「これからは[教授]<テラー>と呼んでくれ。」
「基本的には[教授]と呼んでくれればいい。テラーは物語<世界>の中で私が名乗る時に主に使うことにするよ。」
「ちなみに、この呼び名は本名ではない。」
「魔法使いにとって、名前とは重要なものだからだ。」
「言葉には力があり、名前とはその存在を縛り、固定化するものだからね。」
「ゆえに、簡単には教えられないのだよ。」
「しかし、名前が無いというのは不便だ。そこで呼び名を決め、使うのだよ。」
「呼び名は名前と違って拘束力は低いからね。もし何かがあっても対処しやすいのだよ。」
「さて、今回はここまでにしておこうか。」
「次回はとあるアリス<少女>の物語<世界>に行くことだけは教えておくよ。」
「それではまた、物語の深淵にて。」 -
綴生存ルート 〜サイドS〜
①
しています!」
甘噛の告白が響く。
分かっていた。殺さないで欲しいなんて、僕のエゴでしかないってことは。
命を懸けた戦いの中で、そんな手加減が可能なわけないってことは傍で見ていてもわかるはずだ。
情け無い。
来栖崎の言う通りだ。
全部押し付けて、全部背負わせた。
だから、目を背けることは許されない。直視することは僕の最低限の義務だ。
けれど、そこには思った光景はなかった。
「なにを…していますの……?」
刀を振りかぶったまま、来栖崎は動きを止めている。まるで、先程僕を殺すことを拒んでみせた甘噛のように、小刻みに震えながら。
「……せる、わけがないじゃない」
「来栖崎…」
「殺せないわよっ!なんで、私が殺さなくちゃいけないのよぅ…」
全部、やらなくてはいけないと押さえ付けてやってきた反動なのだろう。
来栖崎は止めどなく溢れる涙を隠すこともなく、殺さなくてはいけない相手を初めて殺せないと拒んでみせた。
当然だ。
自分が感染した時、人間のまま死にたいと口にした来栖崎が本当に死にたかったわけがない。
甘噛が殺して欲しいと口にして、本当に死にたいわけがない。
誰よりもその気持ちが分かっているはずの来栖崎に僕はなにを願った?
あり得ない。バカにしてるにもほどがある。ふざけるなよ、サン。
全部飲み込んで、甘噛のために誰も望まない願いを遂行しようとした来栖崎の覚悟をさえ、僕は踏みにじった。その結果がこれだ。
「本当に。あなたは…」
「……ぐすっ…っ。わかってるわよ」
「はやく」
望まないことをさせるな。
二人の覚悟に水を差したのは僕だ。だったら、僕が体を張らなきゃ二人の前に立つ資格さえない。
「来栖崎!!」
「!」
甘噛も限界なのだろう。
眼の色が変わり、空気さえも震えたのは果たして錯覚か。だけど、それを感じたのは僕だけではなかったらしい。
一度は止まった来栖崎が行動に移す直前に僕は機先を制す。
「僕に策がある!時間だけ稼いでくれ!!」
「さっ!?」
「マヌケ」
一番早く動いたのは甘噛だった。
無事だった左腕が来栖崎の腹に刺さる。
後方に殴り飛ばされたように見えたが、姿勢も崩さず着地した来栖崎を見て自ら跳んだのだと悟る。 -
②
来栖崎は大丈夫だ。絶対、任せた役割をこなしてくれる。
だけど。
ああっ、クソ!
クソックソックソックソックソックソックソクソクソクソクソッッッッ!!!
開き直って啖呵を切ったとしても、僕はそれでも来栖崎に頼るしかないのだ。
自分の情けなさに対する死にたいくらいの自己嫌悪と後悔を噛み殺す。
自分のことなど今はどうでもいい。一秒でも早く甘噛と来栖崎を救う事だけ考えろ。
策なんて口からのでまかせだ。だったら今すぐ策を出せ。
「ーーよし」
本当に一瞬でまとめ上げたそれは、策なんて上等の物じゃない。そもそも、僕一人じゃ成り立たない。
それでも失敗が頭に浮かんでこないのは、何か言う前に僕の元に駆け寄ってきてくれた仲間たちがいるからだろう。
「サン君、策とは?」
「甘噛に僕の血を無理矢理にでも飲ませます。それしか方法はない」
「それはそうだが、方法はともかくとしてさっきあいつが拒否したのは?」
姫片の指摘はもっともだ。それで済むならあの時に解決している。
僕には覚悟がなかった。
礼音さんに甘噛を助ける前に線引きを考えるべきだったと言われたことを思い出し、土壇場で迷ってしまった。
つくづく僕はバカだ。
助けたくて救ったんだろう?来栖崎には迷惑と言われても、ただの独善で手を伸ばしたはずだろう?
だったら甘噛にもそうあるべきだったんだ。
「多分、正気に戻る前に僕を噛み殺すと思ったからだろう」
「それなら、状況が悪化している今では余計無理なんじゃないですか?」
「僕が死なないように、正気を取り戻す量の血液を与えれば良いんだ。方法はいくつか考えた。僕が死ななければそれで問題クリアだ」
「……あなたはバカですか」
ああ、そうだよ。
だけど、今の僕の方が前よりいくらか賢い。それは断言出来る。
「殺さないで欲しいという僕の独り善がりな願いを来栖崎が聞き入れてくれた。なら、実行に移して実現するのは僕の役目だ。そのためなら、腕の一本くらいは差し出したって良い」
束の間の沈黙。
皆の協力が得られなければ達成は困難。今の話を聞いて、皆がどう思うか。
差し出せるのは僕の覚悟だ。 -
③
僕にとってはあまりにも長い一瞬が過ぎ、実際には即座に4つの手が差し出される。
「腕を一本無くしたら、いくら君でも死んでしまうぞ?そうならないよう、力を貸そう」
「ハッ!開き直ると人間バカになるな。だが、ようやく腹を括ったな、大将」
「その意気や良し、です」
「無理無茶無謀。ですが、皆が賛成するなら私も協力しましょう」
「……ありがとう」
誰一人として疑問を挟む間も無く協力を申し出てくれることに、感謝の言葉しか出ない自分がまた情け無い。
だが、反省は後だ。
いくら来栖崎でも今の甘噛を相手に長く時間稼ぎは難しいはずだ。
「作戦は至ってシンプルだ。僕は真っ直ぐ全力で甘噛に走って近づく。皆は甘噛をあの場から動かないようにしてくれ」
「……どうやって?」
代表して姫片が聞いてくる。まぁ、そりゃそうだろう。
僕は当たり前の顔で嘯くだけだ。
「僕はどれだけ全力で噛み付かれても、仮に腕を引き千切られたとしても甘噛に血を差し出すつもりだ。でもーー」
「でも?」
「殴られたら即死する自信がある。あと、あの甘噛と追いかけっこも体力的に無理だ」
『……………………』
分かってる。
この沈黙はさっきの錯覚と違って本当に時間が流れている。そして、みんなが飲み込んだ言葉は『お前はバカか?』だ。
だけど、僕が甘噛の前に立たなければ何も始まらない。甘噛を救うには、あくまで僕が噛まれることが条件なのだ。
そのためのお膳立てを皆に頼むのは筋が通っていないかもしれない。
甘噛を救うために皆も生命をかけてくれと言っているも同然だ。しかも、僕だけのエゴで。
だとしても。それでも、僕は甘噛を救いたい。
「オーケー。言いたいことはあるが時間がねぇ。話を簡潔にまとめるぞ」
「ああ」
「大将は全力で走って甘噛に近づく。私たちは甘噛をあの場に誤差程度のレベルで釘付けにする。大将は殴られたらアウト、あっちこっちに甘噛を追いかけることもできない、だな?」
敢えて、だろう。姫片は僕の言ったことを全て復唱した。
復唱されると僕から見ても内容は頭がおかしいものかもしれないが、作戦として間違ってはいない。
僕が頷くと姫片は嘆息して片手を頭に当てた。
実際、事前準備なしに僕が無傷で甘噛の前に立つための作戦としてはこれが成功率が一番高いはずなのだ。 -
④
「実際の動きとしては姫片が甘噛と近接で足止め、礼音さんが遠距離から甘噛の動きを制限して姫片を援護してください。礼音さんの手数が重要だから、やちるちゃんは矢を可能なだけ回収して礼音さんに渡して欲しい」
「私はどうすればいいんですか?」
「百喰はアドの救出だ。あいつの無事も確認しておきたい」
「アドの救出は確かに重要ですが、この人数でそこに人手を割く余裕はあるのですか?それとも、私が反対することを前提とした作戦ですか?」
「もちろん違うさ。アドが吹っ飛んだのは向こう側。甘噛に気付かれずに移動出来れば、挟み撃ちに出来る」
「なるほど…」
会話の間に策を作戦としてなんとか形に出来た。
皆を巻き込む以上、僕には最低限それを実行可能なものにする責任がある。
「実質、私と姫片君の二人で抑え込む必要があるのか。なかなか困難だな」
「いや。来栖崎もいます。あいつなら、説明しないでも合わせてくれると思いますから」
『……………………』
あれ。何かおかしいことでも言っただろうか。
皆の微妙に質の違う沈黙に僕は首を傾げた。
しかし、心配するまでもなくそんな空気は一瞬だった。顔付きを見ればそれがわかる。
「作戦は決まったな。なら、行くか!」
「援護は任せてくれ」
皆の危険への心配はあるが、やることへの心配はない。皆は絶対にベストな働きをしてくれるはずだ。
あとは、僕が失敗せずにやれるかどうか、それだけだ。
「そうだ。サン」
走り出す前、姫片が振り返る。
「打つ手があるなら甘噛を助けたい。そんなことは全員が思ってる。お前一人のエゴだなんて考えてるんじゃねぇぞ?」
「え……」
それだけ言うと、姫片は僕の返事など待たずに走り出してしまう。
百喰とやちるちゃんも、無言で僕の肩を叩くとそれぞれの行動に移った。
礼音さんは既に弓を構えていたが、目が合うと笑いかけてくれた。
本当に、今日だけで僕は何度自分の馬鹿さ加減を自覚すれば良いのだろうか。
「サン君、私が合図を出そう。そうしたら、全力で甘噛君の所まで走るんだ」
「お願いします!」 -
⑤
隠れて近づくには残念ながら見通しが良すぎた。ここから礼音さんの援護を受けながらダッシュが無難だろう。
直進と言っても、瓦礫などに足を取られないような“最短”に目星をつける。
この距離だと、僕には闘いの詳細は見えなかったが、甘噛があの位置からほとんど動いていないことはわかる。
自分で提案しておきながら何だが、改めてポートラル戦闘班の技術に舌を巻く。
「サン君、行け!!」
姫片が態勢を崩した瞬間、礼音さんから合図が出た。同時に僕は走り出す。
僕の動きを意識させて姫片を援護する意図かと思いきや、そんなことは自意識過剰だった。
姫片を飛び越えて、来栖崎が戦線に復帰する。
今まで、様々な相手でも単騎で戦況をひっくり返してきた来栖崎だったが、甘噛相手には姫片と礼音さんの援護を加えてそれでも膠着の維持しか出来ないようだ。
そうだ。これは来栖崎だって、皆だって殺したくないと思っているからこそ生まれた時間なんだ。
「甘噛ぃーーーーッ!!
既に気付かれているのだ。大声で叫び、来栖崎や姫片への注意を逸らすくらいは出来る。
だが、まだ50mくらいは残っている。
横への移動は出来ないように礼音さんが牽制してくれているが、そもそも僕を相手に逃げるという選択肢は相手にはないようだ。
甘噛が構えるのが間近に見える。
ああ、クソッ。
心の中で自分を叱咤する。
今までも自分を一撃で殺せるゾンビと相対したことはある。その時にも恐怖を感じていなかったわけではない。
けれど、これは別格だ。
甘噛から向けられる殺意に足が止まりそうになる。全力で前に走るということすら満足に出来ないくらい、死が身近に感じられる。
いつも、僕を守ってくれていた皆は今は僕の前にいない。
でも。
僕は一人でゾンビと戦う事は出来ない。それは情け無いことに良く知っている。
だからこそ、皆が僕を一人で戦わせないってことも良く知っているのだ。
僕はただそれを信じていれば走れば良い。
タンッ、という音が聞こえたような聞こえなかったような。
集中し過ぎて空耳かと思うような銃声の後、甘噛の体勢が崩れるのが見えた。
本当に最高の一瞬まで我慢し通した、最高のアシストだった。 -
⑥
「甘噛!!」
押し倒してしまえば噛ませることも容易になっただろうが、全力ダッシュの勢いでタックルを仕掛けても、甘噛はよろけることさえなかった。
体格差を考えればそれはないだろ、とは思うが現実がそうなら仕方ない。
なんにせよ、ここまで来て振り払われるわけにはいかない。
全力ダッシュとその他諸々の要因でエンジン並に鼓動する心臓と、酸素に喘ぐ呼吸に苦しみながら必死で甘噛にしがみつく。
「血を!飲むんだ!」
「ウヴ…」
見えるように肩を差し出す。
本当は腕を口の前にでも持っていくつもりだったが、しがみつくのに精一杯でそんなことは出来そうにもない。
頭の片隅で頸動脈を噛まれたら流石に死ぬよな、と思ったがしがみついた体勢で噛ませることの出来る場所など限られている。
だが、
「ウヴァ!」
「ぐっ…!」
振り払われた次の瞬間、左肩を殴られる。ただの膂力だけにもかかわらず、簡単に骨を折られてしまったようだ。
いくつか方法を考えただなんて、本当に僕は口だけの男だな。
などといった自嘲の言葉が頭をかすめる。
少し躊躇する気持ちはあったが、このままでは数秒もしないうちに完全に振りほどかれるだろう。
「このっ!」
その前に、僕は甘噛にキスをした。
暴れる女性を押さえ込みながら無理矢理キスをする。絵面は完全に**魔だ。
「ん…んんっ」
唇が当たった瞬間に自らの舌を噛み切る。激痛が走るが、肩の痛みだってあるのだから今更だ。
人間は舌を噛み切ると死ぬと言われているが、それは痛みによるショック死ではなく、死ぬとしたら止まらない出血が気道を閉塞することによる窒息死がほとんどだ。死亡率は高くないが、全力疾走後の荒れた呼吸状態でやるのは自殺行為に等しい。
自分で血液を飲み込まないように、舌を甘噛の方へ入れてどうにか向こうへ血を流し込む。
舌を根本から噛み切られたらそれこそ死ぬかもしれなかったが、血を飲んだことで抵抗が弱まっているためなんとかなりそうだ。
とにかく時間勝負だ。甘噛が正気を取り戻すまで血を流しこみ続けないといけないが、ほとんど呼吸を止めている状態があと何秒保つか。 -
⑦
そうして、限界ギリギリまで口付けを交わしたままでいたが、いつのまにか甘噛から力が抜けていることに気付く。
「気が付いたか?」
「ひゃっ!?」
目が合ったことをきっかけに唇を離し、声をかけると甘噛は飛ぶように離れた。その反応は感染する前の甘噛のように見える。
どうやら、うまくいったみたいだ。
それだけ確認すると、口の中に残った血液を慎重に嚥下し、それからゆっくりと息を吸った。
肩や舌など痛む場所はいくつかあるが、更には頭もガンガン痛かった。
そんな風に呼吸を整えていると、何故か甘噛の顔がまた間近にあった。
「え、甘噛?」
「でも、夢ならもう一度くらい」
「調子に乗るな」
「いたっ!」
周りを見ると、皆が僕と甘噛を囲んでいた。
皆がいたからこその成果だ。喜びに沸く空気を感じながら、とにかく僕は息を整えていた。
すぐに甘噛に声をかけて、皆にお礼も言って、と言葉にしたいことはいくらでもあったのだが、今は声を出すことも難しい。
そして、皆が甘噛と話している間に、やっと呼吸を整えることが出来た。
「甘噛…」
呼吸を整えることは出来たが、頭痛だけが何故か激しさを増していた。
「サン様…」
たった1時間にも満たない時間しか経っていないはずなのに、甘噛から名前を呼ばれるのが酷く久しぶりに思える。
その声だけははっきりと聞こえたのを覚えている。
しかし、同時に周りの音が何も聞こえない。
「甘噛が無事で良かった」
これはまずいなと思いつつ、その言葉だけをどうにか発してから、僕の意識はそこで途切れた。
(エピローグへ続く) -
いい内容だった
アドの存在もきちんと活用されてたし、解決方法も納得できた
あのキスシーンの意味もしっかりあったし、最後の引き方もいい感じだと思う
それに、心情の描写がしっかりされているからとても読みやすかった
ふと思ったのは、囚人のは心の中で解説させてばかりだから読みにくいんだろうか?
どうでもいいことだが、確か舌噛みきったら死ぬのは、舌が丸まって喉の奥に詰まるからだった気がする -
感想ありがとうございます。
キスに関しては、口だけの男=言葉じゃなくて物理的にも、みたいなダジャレ言ってる辺り、こいつ意外と余裕あるよなwとか思いながら書いてます
ふふふ。
ちゃんと舌噛み切って死ぬの下りは調べましたYO!
ぶっちゃけ、FAとしては意識があれば舌噛んでも死なない、なんですよね。
舌が丸まるについては、都市伝説のようで医学的な根拠はないようです。
まぁ、一応死ぬとしたら血液が気管支内で凝固したら死ぬ可能性はあるみたいです。
ただ、意識があればむせてほとんど吐き出してしまうらしいです。
そりゃそうか、なトリビアでした。
囚人は一人称なのに解説が三人称視点だから読みにくい、はあるかもしれないですねー -
ブラボー!おおブラボー!
サンが今までの自分のことを自覚している!それに各キャラがきちんと活躍している!何よりも綴が救われている!ああ語彙力が無くてこの喜びを上手く表現できないのがもどかしい!
エピローグも期待して待っています! -
マジか
舌噛みきり関連は一つ知識が増えた
口だけのくだりはそういう思惑もあったか
エピローグ期待してます -
エピローグ頑張って書きます!
まさかこんな長編になるとは…
甘かったのは、2視点を別々に書くのがこんな大変と思ってなかったこと。
サンがこういう思惑で行動したのを甘噛視点で見るとこう解釈されて、それをサンがどう予測するか、とかやってくとだんだん最初の思惑に齟齬が出てくる!
三人称でやればもうちょい楽なんでしょうけどねー。それやるとそもそも2視点小説じゃないというジレンマw
サン君の考えズレてるズレてるよ、みたいな部分は大体わざとですので、そういうキャラとして見てあげてくださいw
口だけの男みたいな気付かれない小ネタ的言い回しは好きで、ちょいちょい入れる傾向にあります。そんな多くはないですけど
エピローグの会話は断片毎に思いついているので、あとはそれを繋げるだけ
繋げるのが難しいんですけどねw
書き始める前に御二方のやつを読んでから開始しようと思いますー
ps.今気付いたけど、一部伏せ字になってらw
伏せ字部分は、強かんです。 -
本当にね
シーンや断片は出来るのにそれを繋ぐのは本当に難しい
ちなみに、テラーくんは割と動かしやすい
というか、割と好き勝手に動いてくれるキャラなので楽
あと、どっかに書いとけばよかったんだが、<>の中に書いてるのはルビだと思って下さい
結局、肩書きで分かりやすいのにしてしまった…
(教授はなんか最初に思い浮かんでしっくり来たからだけど) -
ATTENTION
※魔が差した(後悔はするかもだが反省はしてない)※
※最新話バレ(のような選択肢ミス話)※
※ほたる闇堕ち外道化※
※そもそもキャラ掴みきれてねえ※
※BADではなくDEADEND※ -
その言葉が耳に届いてから、すうっと震えが止まった。
それと同時に再生される、かつて投げかけられた言葉。
「壊死街早くしろッ!」
「さっさとしろッ!」
「…」
ぼくは何に恐怖していたんだろう。
思考がやけに澄んでいる。
みんなみんなみんな、僕から奪っていったくせに。
協力?脅迫、恐喝、暴力だったろう。
「柩ちゃん、ごめんねえ」
「えっ…?」
あれだけ怖かった車外に出て防犯ブザーを拾い、投げる。
本来投げる場所ではなく、コンビニの中と外に。
ひとつではない。この役目を任されて返却されて手元に残った、バスに残されていた全てだ。1つ2つなんて数じゃない。
車内やバスの出入口にもばら撒いた置き土産も鳴り始める。
「ひぅ…!?」
「!?しまっ…扉が!」
「壊死街お前…ッ!!」
「ほたるさん…貴女何して…!!?」
「てめぇ何やってやがる!!くぅ…!?」
あぁ、痛いのも死ぬのも嫌だけど…最期に強者のこんな顔が見られるのは、胸がスカッとするなぁ。
けど…たまにあいつらと同じ目をするとはいえ、柩ちゃんには悪いことしちゃったなあ。
「っ…ははは!!凄い、凄いよほたるちゃん!!最高の裏切りだね!!私でも思いついてもや…あっ」
-DEAD END- -
全員(柩ちゃんが何も隠してなければ)殺ったぜ()
ほたるにもプライド(とか逆鱗みたいなのとか)はあるだろっていう思いつき お粗末 -
もしかしたらSSではなくイラスト描く人も今後出るかもしれないのでこっちに貼ります
fu-taさんが綴の髪型について解説してくれました -
霧生さんお疲れ様
まだ本編読んでなくて、霧生さんの挙げたやつしか見てないけど、あってもおかしくないな
最期のまにかは個人的にはとても言いそうだと思う…まだ読んでない部分で感想変わるかも知れんけど -
クソザコナメクジメンタルでミスして窮地に陥ったからミスしたお前でどうにかせいって怒鳴り散らされても、恐怖で足が生まれたての子鹿のようになって外に出られなくって窮地を救ってくれたのが柩ちゃんだった(以下人権完全消失)のが本編だけど
お前らそもそもその作戦の肝の防犯ブザーはほたるの物だし、信頼度低下の原因の未来館でのよりにもよって心音感知ブザー返したのもお前さんらだし、バスに残ってた残飯増えたのも以下略であまりにもその前から人権消え失せてたので怒りのあまり許せサスケ
負け犬根性染み付いてようがあれだけされてガチギレしないほたるあいつ噛ませ犬ポジでもスゲーよ…
そんな窮地だったのにまにか窮地に陥る前に一言しか喋ってねえんだよなお前もっと引っ掻き回す役目やろ -
物語だとかませポジが多いけど、実際のサバイバルとかならむしろ臆病な方が生存率高いよな…
最悪の事態をどれだけ想定出来るかはかなり重要
ただし、必要な時に動く勇気は必要だけど
まにかぇ…
やっぱり囚人には扱いきれないキャラじゃん -
こういうの(生死がかかった状況)は臆病なぐらいがちょうどいいのよねって言葉もあるしね
もうスレ完走近いし埋めがてら話題振るけど皆はお気に入りのキャラに対する扱いってどう?
自分は実はお気に入りであればあるほどむしろネタにして弄り倒す人だったりする。でも綴に関しては囚人からの扱いがあまりに酷すぎて全く弄る気が起きないしそれどころかネタにする奴に怒りを覚える。
それで本編で作者にきちんと扱われ愛されるからこそ二次創作でネタをやれるってことに気づいたんだよね俺は -
RENさん
一章お疲れ様でした
ゲームシナリオって事で、その辺がイメージ出来る内容でした。
好感度かー。それが上がる事でステにボーナスとかあったりすると、据え置き機っぽくなりますねー
noirさん
教授ってのは解説役に適してますね
次の話を待ってます。
霧生さん
囚人って、普通これだけやったらキレるだろ、ってラインを割ってきますよね
まぁ、バンドよすがの際には心理描写でうじうじやらせたからまだ分かるとして、それやらなかったらどんなメンタルなんだ、と
そこら辺が人形劇というか、キャラが生きてないと思う要因だと思います -
アッよく見たらほたる一人称一部間違ってる…まあええか()
人権剥奪は勿論だけどバスの位置訳分からんけどなんで他の店の看板にあたって跳ね返って入口付近に落ちるような側から防犯ブザー投げろって作戦指示したのかコレガワカラヌイ
扱い…大体悲惨な目(グロ)にしか遭ってないからなぁ ガワとお声は好きだけどシナリオの扱い大体雑で繰り手が嫌い(素直) -
扱いはなぁ…
好きなキャラに話(シナリオ)を振るのは好きだけど、キャラの個性とか設定を活かせなければ意味ないからねぇ
このゲームのシナリオみたいなキャラ崩壊させてsageになるくらいなら専用の別キャラ作って話を動かすわな
弄るのも愛(色々あるけど)があればこそでそれが無いならイジメと変わらんからね -
kiliruさん
好感度の最も高いキャラとエンディングで結ばれ好感度が高いキャラが一定人数以上いる場合はハーレムエンドに分岐するみたいなのは意識しています。
ちなみに今回の選択肢の内容は皆あえて表面的な浅い内容にしています。まだゲーム始めたての序盤ですからね。
好感度でステータスアップというとスクスト思い出しますね、スマホを通して向こうの彼女達の世界を見ているという設定だからか好感度が上がりきるといつかそっち(プレイヤー)の世界に行って会いに行くからとか言う娘が割と結構いる愛重仕様
霧生さん
わかる、囚人嫌い(直球)
noirさん
囚人の場合はsageを意図的にやってるのがなおタチが悪いですよね、しかも自分で書いたであろうキャラ解説文すら無視してるという
その内本当にその辺隠蔽するためにキャラ解説文の書き換えやりそう -
キャラの扱いについては割となんでも受け入れますねー。
気に入ったキャラなら出番は欲しいけど。
扱いとかより、キャラの言動そのものや文章に一貫性がないのが自分的には受け付けません。
なので、率直な意見を言うなら甘噛が死ぬところまでは許容範囲。だけど、死ぬ理由や「あなたのせいですわよ」ってのは納得いかない、ですかね
あと、伏線を後から書き足すやり方がプロとしてどうなんかなーとは思います。それは元々の設定としてあったんだとしても、後付けというのでは? -
埋めがてら、
まにかの設定改変して、もっと破綻したキャラ作るのもアリだろうか?
せっかくのセリフや設定が活かしきれて無い感がするから -
埋め











